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「もの」がもつ「気」~消費と所有の未来~

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最近、ふと「シェアリングエコノミー」について考えることがあった。 今後、未来、世界の消費がどうなっていくのだろうかと。   とくに、「若者」が「ものを所有する」のではなく「シェアしていく」 という傾向があるというデータを見たこともある。 しかし、それは、日本のデータ。 国の経済が中期的に上昇しないという不安が定説になると 人々は新規消費と保有より 共有、再利用に興味をうつし できるだけコストをセーブしようとすると思う。   「シェアをし続ける」ということは、 「新品を購入し保有する」と比較して 借りたり、返したりという行動の頻度やトラフィックが大幅に増え シェアリングする以上、永続的な義務になる。 それはつまり時間コストが圧倒的に増えることを意味する。 自ら、衣食住のすべてをシェアリングですまそうと思うと その時間についての覚悟は必要だと思う。   しかし、一方でロンドンで出会った中東や中国などの 金融や不動産に携わる若者を思い返すと 「依然」ハロッズでシャネルを買い、プラダを買い・・ 中級クラスでもセルフリッジでリモアを買いという感じであった。 「依然」というのは私が大学生だったころ 東京の大学生も海外にいくとそんなものだったように思うから。 「ブランド力」のあるものを「保有」するというのは 経済不安がない場合に若者が向かう傾向ではないだろうかと思う。     「ものを所有する」ことのもう1つの意味は その「気」も所有するということではないだろうかと思う。 自分のものとして所有つづけることで醸成される「愛着」や あるいは知っている「誰かのもの」を所有するという特別な感情的な理由。   メルカリはスマートフォンをベースとした 個人間のセカンドハンズマーケットを確立したが、 考えてみるとセカンドハンズ市場自体は古くからある。   古着屋しかり、質流れ品屋さん(ユーズドのブランドや宝飾の事業)しかり、 中古車やさんしかり。   しかし、わたし個人的に セカンズハンズ市場でなにかを手に入れるときに そのものが、とても高価で思い入れのあるものであればあるほど、 以前、誰がどんな思いで買って(ギフトして)、 誰がどんな思いで手放したかの「気」みたいなものがとても気になる。   だから逆に、英国王室は、宝飾を代々受け継ぎ、 その「気」や「気持ち」もいっしょに次の王の妻や、 女王に引き継いでいくのではないだろうか。 それを付けることによって王室を代表する者としての 誇りや自制が生まれると信じられるのでは。   王室までいかなくても友人でも、 おばあ様やお母さまの宝飾をリメイクしている人はたくさんいる。 それは、おばあさまやおかあさまとともにありたいからこそ、 なのではないだろうか。     話が長くなってしまったが、わたしの現在の結論としては、…

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